いつかあの頂へ

bufoの日記

 古都の春

 青木さんが応募はがきを出してくれた「桂離宮」の拝観の日が来た。
折角だから一泊して、京都の春を楽しもうと、宿もとってくださった。

いつもの気の合う仲間と新幹線に乗る。

金閣寺から龍安寺


 バスの窓越しにチラッと見た平野神社の境内は花見を楽しむ人たちでいっぱいだ。
昼前、金閣寺に着く。

花曇りのそらをバックに白っぽい金色にそびえるお堂は、異なる建築様式の折衷だという。
細かいことは解らぬが、その華麗さに目を瞠る。



 立命館のキャンパスを左に見ながら歩いて龍安寺へ向かう。


門前でにしん蕎麦に舌鼓をうったあと、さて久恋の石庭へ。
しばらく腰をおろして鑑賞する。


築地塀の向こうのさくらが満開だ。


隣に座ったおじさんが問わず語りに説明してくれる、
「あのさくらが紅白二つ、こんなにいちどきにそろって咲くのはめったにないんだよ、わたしはこの二三日毎日来ているが、今日が最高だね」


言われてあらためて二本の桜に目を凝らす。


なるほど、石庭の春 ここに極まれり、か。


嵐山

 2時半、京福北野線に乗って嵐山に向かう。鳴滝で電車は桜の花のトンネルの下を走る。夜のライトアップはさぞすばらしかろう。


ここも満開だ。


 渡月橋への道筋も花見の観光客でにぎわっている。
桂川を挟んで、むこうの嵐山の山肌にぽつぽつと咲く山桜も風情がある。


 渡月橋から川沿いに5分、「嵐亭」「石亭」と並んで今宵の宿「らんざん」はある。
チェックインを済ませたところへ京都在住の青木さんのお姉さんご夫婦がおいでくださった。
お二人の案内で散策に出る。

天龍寺


 嵯峨天龍寺の境内へは駅から来るとずいぶん歩きでがあるそうだが、私たちはホテルから直行したので、いきなり法堂前に出た。


最近この法堂の天井に完成した加山画伯の筆になる「雲龍図」を拝観。


坊さんの解説を聞き終わった30人ほどの人が一斉に天井を見上げてぐるぐる廻りだす。
龍の目玉より、この人たちを見ているほうが面白い。


 大河内山荘は割愛して、亀山公園をめぐって桂川へ降りる。
今宵は春の京料理