スカイツリー
お正月三ヶ日を野火止で過ごし、
今日は名古屋へ帰る日。
しばらく姉を見る、というかみさんを残して一人旅。
折角だからと、スカイツリー見物。
業平橋駅のプラットホームに降り立って、先ずは初見参。
反身になって見上げるスカイツリーさん、うわぁ高っけぇ!
ちょっと西へ歩いて、ここは源森橋の上。
みんなのケイタイ、カメラが上を向いている。
絶好の撮影スポット。
生まれてはじめて歩く道ではあるが、
街角の標識や、バスの行き先表示なんか みんな懐かしい場所の名前。
そう、ここはおなじみ銭形の平次親分の縄張りだ。
パリパリの下町が、今一番のホットスポット。
撮影場所を求めて歩くうち、
吾妻橋の手前で金色のナマズのモニュメントを乗っけたビル、
階段を上って、開放的なロビーへ遠慮なく入ると、
『アサヒビール』とある。
なおも遠慮なく奥へ入ると、エレベーターの前に、展望レストランの案内。
さらばと遠慮なく、エレベーターに乗る。
乗り降りする人たちが、たれかれなく、「いらっしゃいませ」と声をかけてゆく。
そうかこのビルは全部アサヒビールなんだ、と気付く。
22階の『スカイルーム』
数分待って、窓辺に座る、そこへ蔵出しの生が来る。
ジョッキを傾けながら見るスカイツリーもまたでっかい。
まわりの10階、20階のビルが、石っころのようだ。
気付くと、目の下に隅田川の流れ、
水鳥が群れては散って舞っている。
その向こうに、浅草寺の朱塗りの塔堂伽藍、観音様を真上から拝むのは初めてだ。
♪ 都鳥さえ 一羽じゃ 飛ばぬ
むかし恋しい 水のおも・・・
東海林太郎の『隅田川』を口ずさみながら、スーパードライをお代わり。
相変わらず古いねぇ、なんていいたい奴には言わせておこう、
いましもやいを解いて屋形船が離れた桟橋に、
カバンを提げた寅さんがこっちを見上げているような、
そんな気もする都の初春である。
こうべを巡らせてみる西の空、
高層ビル群の向こうに丹沢、秩父の山並み。
目をこらしたが、夕陽にさえぎられて、富士は分からなかった。
ビルを出たところでいい店を見つけた、
満願堂の芋きんを手土産に、新幹線に乗る。
ほろ酔い、夢の中・・・・・
そうだ、年末ジャンボの番号を確かめなくっちゃ!
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