いつかあの頂へ

bufoの日記

砂あらし

 10時ごろ突然の雨が通り過ぎたあと、昼過ぎ、こんどは車のドアを開けていられないような突風に町じゅうのほこりが舞い上げられたような・・・
走りながら見る景色が見る見る霞んできた。


 煙でもなく、雲でもなく、周りが一様に霞んで、ツゥインタワーも鈴鹿の山々も、そして近場のビル群も、ミルク色にくぐもっていく。
 はるか中国の砂漠の砂ほこりが、尾張平野を覆っている。
 地球って案外小さいんだと実感する。


 むかしむかし、浅間山の大噴火が、遥かヨーロッパのフランス革命の引き金になったという話も、なんだか納得できそうな気もしてくる。
鍬を武器に蜂起したかの地の農民たちが、農作物をしおれさせた冷夏の元凶が、ジパングという国のアサマヤマであるなんてことは無論知る由もなかったろうが。
今はちょっぴりたなびいているだけの浅間の煙も、そのむかし何千メートルの上空を流れ流れて地球を蔽い、畑土を冷やし、人を飢えさせ、人を革命に駆り立てたのだ。


 さて、今日日本の空を覆う中華の砂煙は、小沢民主党の行く手にどんな歴史を作っていくのだろうか。


 突風に耐えてゆれていた満開の桜も、明日は雨。名古屋の春は過ぎゆく。