いつかあの頂へ

bufoの日記

豊橋市民の『第九』

 豊橋文化振興財団の松井理事長さんからご招待いただいていた『豊橋市民の第九』を楽しみに、二人国道1号を豊橋に向かう。


 道に迷って『あいプラザ』に着いたのは開演30分前。
玄関に、理事長さんが待っていてくださった。


 忙しい時にどうかと迷ったが、浮ヶ谷先生の楽屋を訪ね、ベルリンのお礼を申しあげる。


 立派な会場である。
席に着くと、なんと新座の村田先生がいらっしゃるではないか。


 うれしさについ話が弾む。
後ろの席に、浮ヶ谷先生のご両親も。
お父上にごあいさつ。


 客席で第九を聴くのは2回目だろうか。
名フィルの演奏を聴くというより、浮ヶ谷先生の指揮に見とれると言った方がいいか。


  それが第4楽章に入って思わず座りなおした。
ドイツでもご一緒したソロのみなさんの歌唱もいいことはむろんだが、
市民合唱団のコーラスが、なんと、すごいのである。
音量、迫力、共にぐんぐん迫ってくる。


 時にオケの音が聞こえなくなるほどなのだ。
素晴らしい。


 最後の音が消えるのを待ちかねて、思わずスタンディングオベーションをした。
先日のノイルッピン演奏会の際の、観客のあの感動的なスタンディングオベーションをまねたわけではさらにない。


 本当に感動したのだ。
カラヤンや小澤のCDを聴くよりも感動したのだ。

 後で着替えて出てきた皆さんに聴くと、歌っていた本人たちもこれは感じていたらしい。
前日にリハーサルで、合唱指導の近藤先生の厳しい指摘を受けたという。
その成果がこの舞台に出たのだ。


 残念ながら打ち上げのパーティーには出られなかったが、ドイツでお世話になったみなさんが、にこにこと握手をしてくださるのに、これもまた感動ものであった。


 ノイルッピンでの公演にご一緒したご縁が、こんなにもうれしい、楽しい時間につながっている。
皆さんの笑顔に囲まれながら思ったことである。


 帰りは迷わないように東名を走った。
二人とも、幸せな時間を振り返り、かみしめながら走った。