いつかあの頂へ

bufoの日記

別所温泉

北斎と めぐりあいけり 名残り雪


 女子大小路の料亭「丸安」でなんとなく意気投合した飲み仲間20人、竹花幹事さんの案内で、中央高速に乗る。暖冬だ温暖化だと気候の変動がなにかと取りざたされたこの冬だが、おとついからの大寒波で、信濃は思わぬ雪景色である。
 松本城でそばをいただいて、三才山トンネルを抜けると、周りの木々に花のように新雪が咲いている。
 塩田平へ降りるころ、青空も覗いて、無言館、前山寺、北向観音とゆったり見物、参拝。



 玉屋旅館の露天風呂と、真向かいにある「大湯」と交互に入って名湯別所温泉を味わう。
 宿の玄関に優しい花が咲いている。
おかみいわく「黄色い花が咲くと、春がくるんです」
 
     まんさくの はながもてなす たびのやど                          撫峰
                                     

葛飾北斎

 翌朝、夕べの宴会で笑いすぎて声がかれている。まずは善光寺へ。お戒壇めぐりは初体験である。
 真っ暗なあの世を通り、生まれ変わって娑婆に出てみると桃のつぼみに雪が積もっている。


     花見よし 雪見またよし 善光寺
                         撫峰



 小布施の北斎亭でいただいたお昼はデラックスで、美味であった。
ナマ北斎を見るのは初めてである、本だのテレビだので、馴染みの北斎がこんなにも新鮮に、強烈に鑑賞できたのはうれしかった。北斎はすばらしい!


 塩田平の無言館の若者たちといい、今日の北斎といい、心に残る出会いであった。