いつかあの頂へ

bufoの日記

早川謙之輔さん

 が亡くなられたという、今朝の中日新聞の記事に驚いた。


 代表作の「芹沢圭介美術館」はまだ拝見していないが、中津川19号線の「すや西木」には信州へ出かける道すがら「総栗」造りの店内になんども寄って、どこからこんなに集めたのだろう、立派な栗の木に見とれたものである。

 
 ハンズAN店開店準備室の頃、同じDIY担当の長谷川さんの友人のご紹介で、3人で付知の杣工房を訪ねたことがある。
お忙しい仕事の手をとめて、お昼をご馳走になりながら聞いたフォークジャンボリーの思い出や、木曾の山の木の話など、懐かしく思い出す。


 開店まもなくフロアに訪ねてくださったとき、接客の忙しさにまぎれて、ゆっくりお話もできなかったのが、のちのち申し訳なく、残念に思っていた。


言い訳にもならないことだが、開店当初昼食に出るのが3時、4時が当たり前のさなかのことだった。


 数年後作品(座卓)展を拝見に付知を訪れたが、お目にかかれなかった。


 豊田美術館で「黒田辰秋木工作品展」を見たときも、ハンズの店によくお越しいただいた杉本健吉画伯の姿を見かけたときも、早川さんのことを思った。


著書『木に学ぶ』
 『木工のはなし』
 『黒田辰秋木工の先達に学ぶ』
 『木工の世界』 は私の書棚の真ん中にある。


これらの立派な著書をひもとくたびに、あの日たずねた、付知の山に囲まれた工房のたたずまいと、早川さんのお姿を思い出す。



 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。