いつかあの頂へ

bufoの日記

磯村思无先輩

山の仲間へ

ごぶさたしております。
昨日恒例同期会を『結いの郷』にて行いました際、
故磯弟夫人より衝撃の知らせを聞きました。
去る10月3日、リーダーさんこと磯村思无先輩がお亡くなりになったそうです。
すでにご存じの方もいらっしゃると存じますが、故人にゆかり深い先輩同期の皆様に、ご報告申し上げる次第です。
故人のお人柄をしのび、謹んで哀悼の意を表するものであります。
                    bufo


山岳部で「リーダーさん」と呼べば、磯村さんのことであった。
bufoの登山の先輩であり、師匠であり、よき仲間であった。

1年生の夏山合宿、40名近い部員が参加した一週間の剱岳真砂沢合宿が終わり、パーティーを組んでそれぞれ縦走に出発する、
ダイキとbufoは、リーダーさんと3人頂上直下の岩小屋にもう一晩泊まり、岩登りのルート「南面A2」にアタックした。

リーダーさんの見事な登攀は2日前の「八つ峰Cフェース」アタックの際目のまえで見ていたが、この日は新人二人のスローペースを横目に、ゆっくり剣の岩を楽しんでいる風だった。

登攀を終わって、アーベントグリューエンに燃える剱西面の岩壁と、富山平野の雲海を、各人膝を抱えて見上げ、見下ろしながら、小さい声で山の歌を歌った。

  ♪ Ich hatte einen Kameraden ・・・・


翌日早く、満タンのキスリングを背負って剱を降りた。
立山、薬師、黒部五郎、三俣、双六、槍・・・
遥かに、これから登るすべての頂が見える、
北アルプスを縦断するルート、
仲間内の呼び方で「尾根縦走」の旅立ちである。




この項つづく